妹だから…なんて思っていないでしょう。
あたしは知ってるよ?
ずっと龍のこと、好きだったってこと。
でも…あたしに気を使って想いを告げなかったよね?
少し陰った笑里の笑顔を見るたび…
凄く悲しくて、どう言えばいいかわからなかった。
だけど…今の笑里の笑顔は…
すっきりした向日葵のような笑顔。
きっと…誰かに勇気づけられて、
自分の想いに結局をつけたんだね。
「笑里が龍を好きなのは…前から知ってた。だから…心苦しかった。あたしも龍が好きだから…譲れなかった。…ゴメンね?」
「もう…お姉ちゃん…何言ってるの…。お姉ちゃんがそんなこと思う必要なんてないでしょ?あたしが勝手に好きになったんだから…。でも…今はもう大丈夫。龍くんのことは…『お兄ちゃん』だと思ってるから」
そう言って笑里は龍と顔を見合す。
笑里は…優しすぎだよ。
あたしはふっと微笑んだ。
鞄の中からさっきの白い箱を出す。
両手を広げ、それを笑里に見せた。
「笑里、これを受け取って。あたしからの気持ち」
「…え?」
笑里は不思議に思いながら、あたしの手にある白い箱を手に取る。
「開けて…いい?」
「もちろん」
それはあたしの気持ちだった。
あの時の想いが詰まったささやかな物。

