ゆっくりとファミレスを後にすると、近くに龍の姿があった。
あたしは龍の姿を見て、ふっと笑う。
「龍、お待たせ」
「お待たせ。じゃなくて…って…朱羅は?」
「一緒じゃないわよ」
『はぁ?』と龍が眉をひそめる。
あたしはそんな龍に構わず、隣にいた笑里を見る。
「笑里、ちょっと聞いて」
「な、何…?」
改まったあたしを見て、笑里が戸惑う。
あたしの柄じゃないなと思いながら、あたしは話し出した。
どうしても伝えたかった想い。
ただ…たくさんのこの想いを…
今、伝えるよ。
「あたしが事故に遭って…笑里には凄く迷惑かけちゃったと思う。お母さんから聞いたわ。ずっと…龍とあたしのこと…2人に説得していたんだね。それ聞いて…凄く嬉しかった、ありがとう」
「そ、そんなの当たり前だよ…妹なんだから」
ニッと笑里が笑う。
ずっと一緒だから分かるよ。
笑里が無理して笑っていることくらい。
笑里は…自分の想いを犠牲にしちゃう。
凄く優しい子だから…
あたしが事故に遭った時も……
誰よりも傷ついて、辛かったと思う。
両親と龍の狭間で揺れて…
それでも一人で龍を支えて、両親に説得していたんだね。

