僕らは傷つきながら恋をする。




そんなこと出来ない。
出来たとしても……



龍先輩を傷つけてしまうだけ。
あたしの想いは…報われないんだ。



そう思うと泣けてくる。
泣きたくないのに涙が出そうだった。



涙を出さぬよう、必死にこらえているあたしを見て、彼女はふっと微笑む。



「……自分の胸の内に秘めた想いを打ち明けることは罪ではないわ」



「え?」



あたしは思わず聞き返した。
彼女はうっすらと笑みを浮かべながら、窓の外を眺める。



「あたしが彼女だから…とか、龍との関係が変わっちゃう…とか…言い訳にすぎないわ。あなたは…想いを告げることから逃げているだけ。あなたの想いは…その程度なの?」



喉の奥が熱くなる。
言葉がうまく出ない。



図星を突かれたような気がする。



あたしは…逃げているんだ。
自分の想いに…



龍先輩が好きっていうこの想い…
あたしは向き合っていなかったんだ。



あたしは…何を見てたんだろう。
笑里は…分かってて自分の想いを伝えていた。



後悔したくないから。
それはあたしだって同じなのに…



あたしは後悔したくない。
そう思いながら、行動に移せずにいるんだ。



笑花さんの言ってることにあたしは反論できない。
だって…言われたとおりだから…。