僕らは傷つきながら恋をする。




「これ…誰の…?」



プレゼントだろう。
小さな箱は何も語らない。



笑花さんは箱のリボンをゆっくりと解く。
解いたリボンを脇に退けた。



箱を開けると、そこにはまた小さなピンク色のケースが入っていた。
そのケースには見覚えがある。



アクセサリーを入れるケースによくに似ていた。
あたしは笑花さんの顔を見た。



笑花さんはそれを箱から出し、ふっと微笑む。



「半年前に買ったの。でも…あたしの心はあの時止まってる。これを買った時は…今でも覚えているわ」



「あの…もしかしてこれって…」



彼女は笑みを浮かべる。
ゆっくりとピンクのケースを開けた。



そこには光に当たり、キラキラと光るもの。



その眩しさは半年経って開けられたというのに、くすんでいなかった。
ずっと開けられるのを待っていたようだ。



「笑花さん…これ…」



「どうしても…あたしの気持ちを伝えたかった。でも…あたしは事故に遭ってしまった。あの時伝えられなかったことを…今、伝えたい」



笑花さんはそうあたしに言った。



凄く…強い人。
そして…大きな思いやりをもった人。
あたしには…敵わない。



笑花さんと龍先輩が付き合っていなかったら…
龍先輩が他の人と付き合っていたら…



この想いを打ち明け、奪っていくのに…。