僕らは傷つきながら恋をする。




三人が店内に入っていったのを見て、笑花さんはくるりと振り返る。
あたしを見て、ふっと笑みを浮かべた。



「やっと二人きりになれた」



「…え?」



それはどういうことだろう?
あたしは首を傾げた。



笑花さんは何も言わず、ふふっと笑う。



「何処かに座ろっか。立ったままは辛いでしょ?」



「い、いえ…」



大丈夫と言おうとすると、ぐいっと手を掴まれる。
笑花さんは強引にあたしの手を引き、近くにあったファミレスの中へと入って行った。



店内は少し肌寒く感じた。
夕方だからか、客は少なくて静かだった。



向かい側に座る笑花さんをちらっと見る。
髪を耳にかけ、湯気の立つカップを手に持つ。



その姿はまるで絵のよう。
こうして見ていると分かる。



彼女はすごく綺麗な人だ。
龍先輩と並ぶと眩しく感じる。



二人はとてもお似合い。
あたしじゃ…敵わない。



笑花さんはぼーっとしているあたしを見て、首を傾げる。



「どうしたの?」



「あっ…えっと…」



聞いてもいいのだろうか?



「あたしに…何か用でも…?」



わざわざ二人っきりになるなんて…