「ら!朱羅!」
笑里の声でハッと我に返る。
顔を上げると、そこには電柱があった。
ゴツンとぶつかった音が頭に響く。
あたしはその場にしゃがみこんだ。
ズキズキと痛む、頭を押さえながら…
「だ、大丈夫!?」
笑里と友恵が駆け寄ってくる。
「だ、大丈夫…」
痛くて涙目になる。
「大丈夫か?」
顔を上げると、龍先輩が目の前にいた。
その後ろでは笑花さんが心配そうに顔を覗き込んでいた。
「腫れてるわ…あたし、ハンカチ濡らしてくるね!」
「あ、あたしは氷貰ってくるっ!」
友恵と笑花さんがパタパタと走り去って行く。
「えっと…あたし、絆創膏買ってくるね」
笑里も気遣ってくれたのか、パタパタと走り去って行く。
その場に残されたあたしと龍先輩。
龍先輩は心配そうにあたしのおでこを見る。
「…血、出てるな」
「…え…あっ」

