本人がいる前で言ってしまったら、プレゼントしても驚いてはくれないだろう。
彼女は天然なのだろうか?
「笑里、別に気を使わなくていいからな?毎年毎年くれるのは有り難いし、嬉しいけど…」
その言葉に笑里はむっとする。
眉をひそめた。
「何を言ってるの?お姉ちゃんの目が覚めなかったら、プレゼントはあたしからだけだったんだよ?有り難く貰ってよ。というか、感謝して。気なんか使ってないから。あたしの気持ちなんでし…」
笑里の言葉に龍先輩は肩をすくめる。
「…分かったよ。だけど、高い物は受け取らないからな」
「大丈夫!高い物なんて買わないから」
笑里はふふっと笑う。
龍先輩は『ならいいけど』と少し安心したようだった。
「龍、笑里!あたしをほったらかしにしないでよ!」
彼女は頬を膨らませる。
それを見て、笑里は呆れたように肩を竦めた。
「お姉ちゃん、さっきまで龍くんと一緒にいたんでしょ?ちょっとくらいいいじゃない」
「ダメよ!妹といえど、龍はあたしの彼氏なんだから!」
「…もう」
彼女は嫉妬深いようだ。
笑里はそんな彼女の姿を何処か嬉しそうに見えていた。
傍から見ているだけで、三人の絆を感じる。
誰にも入る隙間がない。
あたしは…この絆の中に入ろうという度胸はない。
こうやって、黙って三人の会話を聞いているだけしかできない。

