オレら4人の出会いは、入学式。

あの日は、桜が満開で青空が広がる穏やかな日だった…。


‐……



「はぁ〜、今日からオレも高校生かぁ。年をとるのは早いね〜。」


オレはため息をつくと、隣を歩く三田村を見る。


『まぁな〜、つい最近まで小学生だったような気がするぜ…』

そう言って三田村は、苦笑しながらオレを見た。




オレは、松田宏樹。今日から高校1年生になる15歳。

隣を歩いてるのは、今日からオレと一緒で高校1年生になる三田村裕翔(ゆうと)。小学校からの付き合いだ。


「高校って、勉強ばっかなんだろ?はぁ〜、なんかおもしろいコトとかないかな?」


オレらが今年から入学する県立神城男子高校は、なかなかの進学校ということで有名。



『そっか?オレ的には、お前がいれば退屈しないぜ?お前いっつも何かしらおもしろいコトしてんじゃん?』


三田村は、楽しそうにケラケラ笑いながら懐かしそうに目を細めた。


―……