とドアに付いていたガラスまで割れて

教室の中にうつ伏せで倒れこんだ

・・・い、痛い

「きゃあああああ!!」

どこからか悲鳴が聞こえる

倒れた体を起き上がらせて

辺りを見渡す

すると周りには教室にいた

人達がみんな私の方へ駆け寄り

物珍しそうに私を凝視していた

・・・なんでしょうか?

「あずっきー!!大丈夫??」

突然、色葉ちゃんが私の正面に来て

ほっぺをムニッと押しつぶした

「だ、だいじょおーぶだよお」

私は何とか笑みを見せる

「よかったあ、
 もう心配したよおお!・・・いてっ!」

突然、色葉ちゃんの背後に

黒いオーラを出した鈴可ちゃんが

手に丸めた紙束を持って

色葉ちゃんの頭をペシッと叩いた

「何すんのよ、りーちゃああん!」

「それはこっちの台詞よ!色葉!!
 あんたが小豆を驚かせて
 こうなったんじゃないの!?」

え、さっき私を驚かせたのって

色葉ちゃんだったんだ・・・

「なのに、何が大丈夫?よ!?えェ!?」

鈴可ちゃんが・・・怒っている

それを見た色葉ちゃんが

口を尖がらせて拗ねていた

「っ、ははははっ」

それを見た私は、

無性に笑顔になってしまった

突然、笑い出した私に

周りも色葉ちゃんも鈴可ちゃんも

キョトンとしていた

「鈴可ちゃんと色葉ちゃん、面白いっ」

2人の仲良しなやり取りが

楽しくて堪らなかった

「やっぱ、あずっきーって変わってるね」

色葉ちゃんも笑顔で私を見た

そうかな?

私、変わってないよ?

仲良しって、何でも言い合える

2人みたいな事を言うんだね

と、笑いに浸っていたが

額から生暖かい物が伝って

口の中に入ってくるのが分かった

口の中に入ってきた物は

鉄の味がした