-----------------------

とは言ったものの、

全く起きねぇよ!

奈緒姉が言っていた一週間は

あっちゅー間に過ぎ去り

二週目に入ろうとしていた

「あっら、大地、
 今日も来てたのー?」

奈緒姉がチビ豆の部屋に入ってきた

「あぁ、まぁな・・・
 ちょっと気になって」

「えぇ?何だって?
 小豆に気があって??」

「ちげーよ!気になっただけだよ!
 深い意味なんてねぇーよ!」

結城にしろ、色葉にしろ、

奈緒姉にしろ・・・

どいつもこいつも、

いじりすぎなんだよ!

別に気があるわけじゃねぇーし・・・

でも、ほおって置けねぇ

こいつの寝顔を見続けてきて、

俺はそう思い始めた

「・・・どんな夢を見てるのかしらね?」

「さぁーな」

「はぁ!?あんたメトラーでしょ?
 それくらい透視できないの?」

メトラーとはサイコメトラーの略

や、つか俺に透視しろと?

いつもは俺に透視されるのを恐れて

俺の能力を知ってる奴は

そうそう俺には触れねぇ

何でもかんでも透視されちゃあ、

困るからな

「・・・気になるのよ、小豆の事、
 この子、自分の気持ち溜めちゃうから、
 めったに喋らないし」

「・・・そうか」

心は素直なのに、

表には決して自分の気持ちを出さない

いい子ぶりっ子って奴か?

まぁ・・・

周りに迷惑かけねぇーのは

こいつのプライドなのかも

しんねぇーけど・・・

しばらくして、奈緒姉は

待機部としての仕事があると言い

本部へと戻っていった

この日は日曜だった事もあり、

俺は小さな心の許しからか、

眠気に耐えられなくなったからか

知らねぇーが

こいつのベットに潜り込んだ

ベットにはこいつ独特の

甘ったるく優しい匂いが

プンプンして鼻をくすぐった

そして安心した気持ちになり

とうとう俺も眠ってしまった

ま、明日は月曜で学校もあるけどな

それはさて置き、

今日、学校にて紹介した

俺の友達4人は、

のちにあいつとも

大きな縁を結び、

必要不可欠な人間へとなっていくだろう

用意周到(よういしゅうとう)

心遣いが隅々まで行き届き、

準備に手抜かりはないはずだ

チビ豆にとっても、俺にとっても

ここからが出発地点なのかもな・・・