「まぁ、反対なんてねえだろうが、お前が云う億が一か、なら、駆け落ちすっか」


か、か、駆け落ち~!!


私がよっぽど驚いた顔をしたのか


「ハハハ…冗談だ。億が一の場合は…説得する」


「……」


「俺の説得に折れない奴はいないからな」


そう云って私にニヤリッと笑いかける。


うぅぅぅ…


確かに、仕事においても…


いえ、私も結局、説得されたし。


「だから心配すんな」


耳元で


「絶対に お前は離さないから」


し、社長…


「ハハハ…お前、真っ赤」


「社長のせいです」


社長の胸に顔を埋める。


「ん、俺のせいか」

「はい」


「フッ」


そっとキスを落とす。