「じゃあ、ゆっくりしていてね」


台所へ行こうとするお母さんに


「お手伝いしてもいいですか?」


「志織ちゃん、無理しなくていいから」


恭介さんが、うんうん頷いている。


「大丈夫ですから。動いた方がこの子も喜びますから」


「そお、じゃあお願いしちゃおうか」


「はい」


二人でリビングを出た。


恭介さんは…仏頂面


「ハハハ…」


お父さんは…笑ってる。


――





「恭介、本当に手伝ってる?」


「はい。大事にしてくれてます。てか…」


「えっ?」


「大事にしてくれすぎるんです」


「えっ?」


「何かしようとすると、危ない、じっと座ってろばかり」


「フフフ…あの子がね~信じられないわ」


私も信じられないんですけど。


そのうちに瑞穂さん達も来て、女三人他愛もない話しをしながらお料理を。


「あっ!」


「どうしたの?」


「いえ、Jr.がまた動いてるんです」


「えっ?志織ちゃん、触ってもいい?」


「はい」


瑞穂さんがお腹に手を


「わぁ~ホントに動いてる。フフフ…可愛い」


お母さんも触って


「元気な子だわ。よかったわね」


「はい、恭介さんに似て暴れん坊です」


「ハハハ…確かに」


「恭介もお腹にいる時、よく暴れてたわ」


やっぱりね。