「でも…もしかして女の子なら」
「女の子か?なら…お前にヤキモチ妬いてんだな」
「私にですか?」
「あぁ、『私のパパを取らないで』ってな」
「取りませんよ」
私が娘と張り合うの?
「ん?お前…」
「……」
「俺が娘に取られてもいいわけ?」
はい~?
「お前…俺なんかに興味ないわけ?」
「……」
何でそうなるの?
もうすぐパパになろうかって人が…
やっぱり俺様は、いつまでたっても俺様だわ。
ご機嫌悪くなってるし。
「恭介さん…誰もそんなこと云ってませんよ。ただ娘とパパの取り合いはしないって云っただけで…他の女性には渡しませんから」
「ん?」
「恭介さんは私とこの子のもんですから」
「……」
「分かってますか?恭介さん…絶対他の女性を見ないで下さいね。私とこの子の二人係りで妬きますからね。恭介さん火傷しますよ」
「クククク…ば~か」
力一杯抱きしめられた。
「恭介さん」
「ん?」
「私とこの子が…恭介さんのことをいつも愛してることを忘れないで下さいね」
「当たり前だ」
再び唇が合わさった。
「さっ、仕事に戻りましょう。なんぼでも帰るのが遅くなりますから」
「そうだな」
もう一度、軽く
チュッ!
キスして仕事に戻った。



