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「おい、大丈夫か?」
ようやく唇が離れ
「ハァ…ハァ…ハァ…さ、酸素…」
呼吸困難に陥りそうだわ。
「クククク…」
笑ってるし。
「恭介さん、笑うなんて酷い…あっ!」
「どうした?」
恭介さんの手を取りお腹に当てる。
「あっ!」
「動いてますね」
「だな」
お腹を優しく撫でてる。
「…ッ!」
「えらく暴れてんな。大丈夫か?」
「フフフ…大丈夫です。きっとパパがおいたをしたから怒ってるんですよ」
「ん?」
私が呼吸困難になったら赤ちゃんだってなるわけだもん。
「コイツはヤキモチ妬きかもな」
「この子がですか?」
「あぁ、俺達がいちゃついてっからヤキモチ妬いて自己主張してる。コイツは…男だな」
「男の子ですか?」
「あぁ、いつもいちゃつくと暴れる」
確かに。
「絶対男だ。俺からお前を奪おうとしてる」
「恭介さん」
「ん?」
「もしかして…この子にヤキモチ妬いてます?」
「はぁ?」
「い、いや、何か今の云い方聞いてたら…」
「ば~か。何で自分の子にヤキモチ妬くんだよ。俺がコイツに負けるとでも?」
充分妬いてます。



