「仕事はいつまで?」


コーヒーを出して



「はい。一応今年いっぱいで。新年から産休に」


「大丈夫なのか?」


「はい、何もしないより無理しなければ先生も大丈夫だって云って下さってるし」


「恭介がよく許したな?」


「それが…」


「うん?」


「恭介さんジレンマに陥ってます」


「ジレンマ?」


「はい。恭介さんとしては休ませたいみたいなんですけど」


「うん」


「休んだら自分の目の届かない事になるから」


「……」


「家で一人でいて何かあったらどうするって」


「……」


「此処にいたら目が届くから」


「アハハハ…」


大爆笑してる。


まぁ、確かに聞いてる分には笑い話よね。


「そこまで心配性か」


「はい。この子のことがよっぽど心配なんですね」


「はぁ?」


「どうしたんですか?誠さん」


急に大きな声で


「可愛い子ちゃん、恭介が心配なのは可愛い子ちゃんの方だろ」