「恭介さん」 「ん?」 「大丈夫ですよ。ぎりぎりまで恭介さんの傍にいますから」 「ん?」 「予定日は2月の半ばだから2月の始めに実家に帰りますから」 「志織?」 首筋から顔を上げて 志織が俺の首に腕を回し耳元で 「帰れって云われても帰りません」 「志織?」 「お母さんに早い目に帰った方がいいと云われましたが」 お袋 余計なことを。 「フフフ…そんなに早く帰ったら私が寂しいですから」 「……」 「恭介さんといれないのはやっぱり嫌です」