「あ、あぁ。志織に赤ん坊が出来た」
隣の志織は恥ずかしいのか真っ赤になって俯いた。
「赤ちゃん?志織ちゃん、赤ちゃんが出来たの?」
お袋が何だか興奮気味に
「は、はい」
「今、何ヶ月なの?」
「はい、三ヶ月です」
「三ヶ月…ってことは2月くらいかしら」
「はい。2月の半ばくらいらしいです」
また女三人盛り上がり俺達は蚊帳の外。
さすがに親父が
「そろそろ乾杯をしようじゃないか」
「あ、そうね」
グラスにビールを注いで
「お前はお茶にしとけよ」
「はい」
「じゃあ志織ちゃん、おめでとう。乾杯」
「乾杯」
「ありがとうございます」
志織が礼を云ってるが…誰も俺に『おめでとう』とは云わない。
志織一人で作ったわけじゃねえんだけど。
何か腹立つ。



