激しく唇を奪われ



――





「恭介…さん」


「お前は、ほんとに…目が離せないな」



指先で顔を辿りながら


「恭介さん」


恭介さんの髪を撫で


「ヤキモチ妬かなくても…私には恭介さんだけですから…そ、それに」


「それに?」


「私…そんなにモテませんから」


「ん?」


指は耳たぶを


「私、今日もクラスのみんな、男子にも女子にも云われましたもん」


恭介さんの髪…軟らかいな。


「何を」


「私はクラスの妹分だって…田部君なんか妹って云うかペットだって」


「ペット?」


「はい。あっ、そういえば会社でも云われましたよ、先輩達に…妹ってかペットって」


「……」


「だから、ヤキモチ妬かなくても大丈夫です」


「俺…ペットと結婚したのか?」


へっ?