頬にキスを零し
「光栄だな。でも、それは依存症じゃないだろ。お前は、しっかり自分の考えもあるし、生意気にも俺に刃向かってくるし…お前は俺の奥さんである前に『藤倉志織』ってちゃんとした一人の人間じゃないか。どこがお荷物なんだよ」
「……」
「1+1は?」
「えっ?」
「1+1は」
「はい、2です」
「ん。俺+お前も2だ。1でもないしマイナスでもない。俺達はお互い依存してるんじゃなくて、対等にタッグを組んでるんだ。お荷物なんて有るわけ無い」
……
…
恭介さんは、私を私以上に分かってるんだ。
そして、恭介さんは私を認めてくれてる。
「ヒック…ヒック…」
「ん…また泣いてるのか?」
恭介さんの首に腕を回し
「う、嬉しいんです」
「そっか…嬉しいか」
「はい…ヒック…」
髪を優しく梳いてくれる。



