「けけ結婚記念日のプレゼントです」
「……」
「……」
「開けていいか?」
「はい」
恭介さんがプレゼントを開けるのを見ていた。
「ライター」
「はい。ライターなら毎日使ってもらえるから」
「クククク…」
へっ?何か可笑しかった?
「お前のプレゼントは、俺が毎日身につける物ばかりだな」
「駄目ですか?」
気に入らなかったかな?
「フッ」
抱き寄せて
「駄目じゃない」
「恭介さん」
「ん」
「ライターですけど、あまり煙草は吸わないで下さいね」
「お前、矛盾してる」
「矛盾してても、いいんです。吸い過ぎは体に悪いです。そのライターはお守り代わりです」
「お守り?」
「はい。私のこのネックレスやブレスレットと同じです」
「あの時計の時もそう云った」
そうだっけ?
「まっ、極力吸わないようにはすっけどな」
「はい」



