お風呂から上がって


「恭介さん、おさき」


へっ?


「先に髪を乾かして来い」


「……」


「志織」


ハッ!


「あ、は、はい」


速攻で髪を乾かしてキッチンへ


「座れ」


「き、恭介さん」


「早く」


「は、はい」


慌てて座り


「ん」


私の前に おうどんが!


「こ、これ」


「冷凍庫に冷凍うどんが入ってたから。俺が作ってやったんだから美味いぞ。食え」


恭介さんが おうどんを作ってくれた。


「ん?早く…また泣いてんのか?今度は何だ?」


涙を拭いて


「う、嬉しいんです。今まで台所に立ったこともない恭介さんが…作ってくれた」


「…あんな、結婚するまでちゃんと一人暮らししてたんだ。それくらいは作れる。冷めるから早く食え」


「は、はい」


玉子とネギだけのシンプルなおうどんだけど


「美味しい」