「は、花嫁さんは」 「あぁ、彼女も可哀想にな。何で呼んだとか、あの態度に困ったようだ」 「可哀想」 「あぁ。…志織」 「はい」 「もう忘れろ。な」 「ごめんなさい」 「ん?」 「わ、私が…恭介さんに…聞いてれば」 再び抱き寄せて 「俺が起きる前に電話が掛かったんだろ。あんな電話掛かったら無理ない」 「…き、恭介…さ…ん…ヒック」 「もう泣くな」 指で涙を拭ってくれた。