♪♪♪


携帯…


鞄から出して


恭介さん…


「はい」


「やっと出た」


「さっきから掛けてんのに何で出なかった?」


あっ!


話しをしていたから鞄の中の携帯に気づかなかった。


「ごごめんなさい」

「何処にいる?」


「ホテル…今から戻ります」


「ホントに戻るな」

「はい」


「すぐ俺も戻るから部屋の前で待ってろ」


あっ、鍵!


「は、はい」


「動くなよ」


「は、はい」


携帯が切れた。


恭介さん…


――





エレベーターで部屋へ


扉の前で待ってると


息せき切って恭介さんが戻って来た。


「…志織」


「恭介さん…」


「大丈夫か?何ともないか?誰かに絡まれなかったか?」


恭介さんの顔が苦痛に歪んでる。


「ごごめんなさい、ごめんなさい」


私を抱きしめ


「無事ならそれでいい」


部屋を開けて