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「待ったか?」
「ゥ ウワ~!」
嫉妬してる醜い顔を見られたくなくて、ガイドブックを読んでたら、声掛けられた。
もう、戻って来たんだ。
「ハハハ…何を驚いてんだ?」
「き、急に声掛けるから」
気配を感じなかった。
「お、おかえりなさい」
頭にポンと手を置いて
「ん」
私の飲みかけのジュースを飲み干した。
周りの女性達が恭介さんを見てる。
「じゃあ俺、着替えて来るわ」
「はい」
恭介さんに向けられてた視線が私に…
はぁ~
まただ。
また『何であの人の横があなたなの』って思われてんだろうな。
特に今はすっぴんだしな。
下手したら、妹とか思われてんじゃないかしら。



