「連絡したか?」
「はい、驚いてました。早いから」
「ちょっとも早くない」
また抱きしめられた。
「五週間もある」
「僅か五週間ですよ」
短すぎると思うけど。
「ば~か」
耳元で
「五週間もお預けだぞ」
お預けって…何が?
私が?マークを飛ばしてると
「ほんとに鈍いな。お前を俺のもんにするのに後、五週間も待たないといけないわけだ」
「……」
な、何を云うんですか?
は、恥ずかしい!
「クククク…お前、真っ赤」
「し、知りません」
離れようともがくと、力いっぱい抱きしめられ
「離れんな」
「……」
「まぁ、離れようとしても離さないけどな」
「社長」
「社長じゃなくて…恭介って呼んで」
囁くように
「き、恭介さん」
「ん…よく出来ました」
…チュッ!
軽くキスして
「飯、食いに行くぞ」
時計を見ると、もう6時
「はい」
支度をして家(今日から此処が私の家なんだ)を出た。



