Secret Prince[短篇]







「…覚めた。お前が俺の腕から離れるから。」



「うっ…」






確かに、目覚めた時はぎっちり抱かれていた私の体。おかげで、寝返りも打てず、寝癖なし。




その手を無理矢理退かし、起き上がった時に覚めたらしい。








「…まだ7時じゃん。俺、会社昼からだし、お前は土曜だから休みだろ?」




「……まあ、そうだけど。」





確かに今日は、学校休みだ。


「じゃ、まだ寝よ。」






そのまま体を掴まれる。




「ちょ……」




横を見るとすでに目を閉じた裕二の顔。


そして、またぎっちり掴まれる私の体。









「……私も寝よ。」




裕二の体温が気持ち良くて、私は再び眠気に襲わた。












裕二は24歳の会社マン。私はただの18歳の女子高生。





「裕二、好き」



















ねえ、裕二はこんな子供の私の何処が好きなのかな?