Secret Prince[短篇]





外されているネクタイは、甘い時間の前兆?







「梨華。」



「……っ」











裕二の体と一緒にベッドに沈む私の体。









ぎゅっ








「ぎゅって…これ?」



「んっ」







思いきり、息ができないほど強く抱きしめられる。




自分の手を裕二の背中に回す。









「やっぱ我慢できねぇな」







ちゅっ





「会議はもういい。」








上に見えるのは満足そうな裕二の顔と、開けたワイシャツ。







「…ゆう、好きっ」



「俺も。」










その言葉と共に塞がれる私の口。






ほのかに香る、香水の匂いに包まれた。






















「……愛してる。」





意識が朦朧とする中、愛しい人の声が聞こえて、











完全に途絶えた。