Secret Prince[短篇]







「俺がどれだけ心配したか分かってんの?」




ぎゅっ





後ずさる私の腕を無理矢理引っ張り自分の胸におさめる。







「裕二っ」



「いなくなんなよ。」










少し掠れた裕二の声に涙が流れる。





温かいその胸が私を素直にさせる。












「う、うけ…」



泣いてて言葉が上手く出てこない。





「は?」



困った裕二の顔。










「裕二は、あ、の受け付けのひ、人が、好きなの?」





目を大きく見開く貴方。








「…誰が言った?」





声質で分かる、
怒ってる?










「会社の人……付き合ってるって……」







自分で言って悲しくなってきた。