「ばいばいしたくないよ〜」

甘えるということを覚えた私は
また甘えていた。


「うん、1日が早かったね。」

「ねぇ…」

「ん?」




「ぎゅってして」


いつものように
わがままを言っていた。


体をくっつけると
ますます離れるのが嫌になる。



<<次はいつ会えるのかな?>>


頭に浮かぶのはそればかり。





「ん。もう時間になっちゃうから
帰ろ?」


雅樹にはがされて
すごく寂しくなった。


「もっかいぎゅー…して?」

私のわがまま病が再発。


「あと1回だけだよ。」

そう言ってまた雅樹は
私を包んだ。


雅樹が顔をあげた。

もう終わりなのかなと思って
私も顔をあげると
雅樹と目があった。



しばらくしてから
雅樹が口を開いた。




「ちゅー……する?」



(あ、そこ同意とか必要なの?)

とか思いながら
頷いていた。




初めてのちゅー。


唇に柔らかい感触がして
腰が抜けた。

ぎゅーしたままだったから
雅樹が腰を支えてくれたから
大丈夫だったけど…


びっくりした。




(ちゅーってこんな感じなんだ)









7月24日は
ファーストキスの日。