「宮地先輩…」




「…どうした?」






俺は改めて感謝を伝えた











「本当にありがとうございました」




宮地先輩




いつも笑ってるばかりだけど



困ってるときは助けてくれるし


陸上のことも



きっかけをくれた






いつも応援してくれて




本当に感謝しています







「…おいおい、俺はまだ卒業じゃないぞ?」




そう言って宮地先輩は笑っていた








「…美央にも言ってやれよ」





そう言うと宮地先輩はすべてを教えてくれた












写真部に入れと勧めた修司



それは水沢先輩が修司に言ったって




そこからまた俺が走れるように






陸上の小森先生に宮地先輩が頼んだ


それは水沢先輩が小森先生や他の顧問の先生に頼んでくれたから












全部全部






俺は泣いていた















「…うぅ、ん」












あの日から












変わらない思いを












「…伝えに行きます」












俺は流した涙を拭いた