「ご馳走様。皆、おいしかったよ」


 「じゃ、土日には、うちに食べに来る」
 「本当に、冗談じゃ無いの」


 「冗談でこんなこと言えないわよ。私と土日結婚をするの。しないの」


 「土日結婚か。勿論、するよ」


 信彦は夢を見ているのではないか、と腿を抓ってみた。


 「いたっ」
 「どうしたの」

 「夢じゃないかと思って腿を抓ったんだ」
 「馬鹿ね」


 信彦と女将は昼前にマンションを出た。そして、阪神福島駅から梅田に向かった。