としサバ

 あくる日、保は野球帽を被って学校に現れた。


 昨日の内に理容院に行き、めちゃめちゃに切られた髪形を直してもらっていた。


 授業が始まるまで帽子を被っていたが、直前に保は仕方なく帽子を脱いだ。


 前後左右に座っている女子生徒がクスクスッと笑った。



 雫は保が頭を丸坊主にしているのを見て、直感的に何かあったな、と思った。

 授業が終わり、休み時間になると、雫は急いで保の所に行った。