深見信彦は何となくネットサーフィンを繰り返しながら、偶然とあるサイトに漂着した。 このサイトには、10のチャットルームが備えられている。 平日の午後4時頃のせいか、どこも空き室ばかりだ。 10番目の部屋にやっと一人の入室者がいた。 名前を見て、信彦はぎょっとした。 『女狐』と表示されていたからだ。