恋愛短編


腕が離され。



「こっち……見て?」



ゆっくりと、後ろに振り返ると、そこには真っ赤に染まった顔が微笑んでいた。




そして、生徒手帳を、出し。



「これ、返すために話しかけて欲しかったんだよ。ずっと…………気になってたから」



私の耳大丈夫かな。
都合のいい言葉に変換しちゃうような鼓膜になったんじゃないよね?




なんだか、神崎くんから私を好きになってくれた……ように聞こえるんだけど。




「なのにさ、何日経ってもそのままだし、結局自分から話しかけるんなら、変な小細工するんじゃなかったなぁーって……」




「神崎くん」



「ん?」




本当に?
………好きになってもいいの?