「そっかぁー、良かった。あんまり男子と喋ってる所見ないから苦手なのかと思った」
男子も苦手だけどあなたが得に嫌いだなんて、…言えない。
「じゃぁ途中まで一緒に帰ろう?」
「……一緒……?」
えっ…私の中の嫌な記憶がよみがえる。
中学の時仲良くしていた男の子が急に意地悪になって私を虐めてきた…
それから私は男の子と仲良くするのを極力避けてきた…
また同じ事になったらどうしよう…
「まぁ途中までって言っても帰る方向逆だから校門の前までだけどね」
神崎くんはそう言うと優しくクシャッと笑い
「行こう?」
「……う、うん…」
私はあの笑顔を見たら断る事が出来なかった。
そして少し素敵だなって思ってる自分がいる。


