「じゃあ、今日は3人で行くねぇ。白石さんもバイバイっ。ねーねー、和幸くーん!おごってぇー?」
川口さんが、私達に手を振って、走って行った。
いい人。
それにくらべて私って…。
神崎くんが、私の本を読みたいって言ってくれてもちろん嬉しいのだけど、それと同じくらい罪悪感。
「ごめんな、白石。あいつうるさくね?」
「ううん、あたしこそごめん……」
「え?何で謝った?」
そうだ、私が生徒手帳持ってるの知らないんだ。
「う……んと……本貸してごめん……みたいな」
言った直後にに気付く。
意味わかんないこと言った。


