メイド in Trouble!!!

「ああぁ…疲れた」

玲央さまが部屋を後にした後、あたしは割烹着と制服を脱ぎ捨てて、一人つぶやいた。

めまぐるしい一日に、身も心もボロボロだった。

無口で心臓に悪い長男。すぐにセクハラかます次男。人をコケにしまくる三男。援交をネタにあたしを脅す四男。これからこの神宮寺兄弟と毎日一緒に暮らすなんて、考えただけでも憂鬱になった。

「いや、考えるのやめた。もう、寝よ…」

そう言って、パジャマを手にした、そのとき。

「じゃあ、一緒に寝ようか」

どこからともなく、聞き覚えのある声が聞こえる。
この声は…?

「ひっ」

「いやー、初日から下着姿を拝めるなんて、ラッキー」

私のベッドには、何故か亜紀さんが半裸で横たわっていた。

「ちょ、亜紀さん、なんでここに?」

「なんで、って、一緒に寝ようと思って」

「いやいやいやいや、おかしいでしょ!どうやって入ったんですか!」

「鍵開いてたし、そのまま」

「開いてたし、じゃないでしょ!出て行ってください、マジで」

「えー、一緒に寝るって約束したじゃん」

「してないです!」

もー、勘弁してよ。何なのこの人。