────穂香とその友達の美咲ちゃんと、俺とナツで祭りに行くことになっている。


 ナツに電話しても、通話ボタンが押されることはない。どうせ寝てるんだろ。携帯は諦めて直接ナツの家に行くことにした。


 チャイムなんて鳴らさない。この家はどうせ鍵が開いている。


「ナツー! 入るぞ!」


 二階の部屋に入ると、ナツは凄い寝相で寝ていた。体半分ベットから落ちてる。いつも通りだ。


「おい! ナツ! 起きろ」

 
 ナツの反応はない。爆睡だ。仕方ないから、あの手この手でナツを起こす。


 薄茶色い髪、寝ぼけた顔で文句言いながら支度する。これもいつも通りだ。