「今日、ナツと穂香がデートしてるらしいんです」

「ふーん、寂しい?」

「いや、全然。学校で毎日一緒だし」



 そんな日もあとわずかだけど、大丈夫、と呟いて彩さんに抱きついた。



「それに俺たち幼なじみだし。彩さんいてくれるし」


「隼斗、私たち似た者同士なのかなぁ?」


「まっさか、全然似てないよ。俺は彩さんほど寂しがり屋じゃないし」


「え? そんなことないでしょ?」




 大人で可愛い彼女と今日もかわらない毎日。この関係は長期戦で、バッグの中に隠した模試の結果では志望校が合格圏内に入ってる。それに少し安堵して、また彼女に近寄る。



「彩さんって、あったかい」