両手で穂香の頬を包み込む。


 小さな顔、涙でぬれた長いまつ毛、震える唇……ずっと見てきた。


 穂香が好き。もうこの気持ちは誤魔化せない。



 目を閉じた。俺にできる最高級の丁寧なキス。


 何かが伝わるならこの想い全部伝えたい。






「私も好き……ナツくんがずっと好きだった」