「ナツ……そんな悲しそうな顔しないで」


 亜里沙がそっと上目使いで俺を見た。長い睫毛、白くて綺麗な肌……

 ヤスたちが、亜里沙は絶対うちの学校のナンバーワンだって、騒いでたっけ……


 リップグロスがこってり光る唇が、控え目に俺に押し付けられた。



「好きだよ。ナツが優勝してくれたら言おうと思ってたの。私、ナツが好き」



 潤んだ瞳で、俺の手を自分の胸に置いた。服の上からでもはっきりとわかる柔らかい胸の膨らみに、どきりとさせられる。


「緊張しちゃう……私、自分から告白するなんて初めてだもん。ナツ、答えきかせて……」