光沢のあるブルーのユニホームに白い文字で「4」番の背中。茶色くて細い髪の毛は天然だ。柔らかくて、自転車に乗ると風でふわふわ揺れてる。

 その髪に白い肌と整った顔は、ハーフと間違われがちだけど、純粋なる日本人だって言ってたっけ…………


 ちょっと不器用で、でも友達想いで、明るいナツくん。


 私がこんな想いでナツくんを見てることには、何も気づいていない。



 私はこの気持ちを隠すしかなかった。ナツくんには想いを伝えられなかった。


 ピーっと笛がなり、隼斗が高くジャンプした弾かれたボールはナツくんの手の中。ナツくんは、私に背中を向けてゴールを目指す。


 自分より背の高い相手チームを翻弄するかのように避けて、あとちょっと………


 後ろには隼斗がいる。


 だけど、ナツくんがシュートを放ったボールはリングにあたって大きく弾かれた。嫌な予感がする。