「好きです。付き合ってください、彩さん」


「やめなよ、棒読みじゃん。それに今の好きは、やりたいから言った好き。

 あのさ、今わかったんだけど、本当に好きなら好きって言葉が必要ないのかも」


 彩さんに手をひかれてベッドに倒された。俺に馬乗りになったお姉さんは、小悪魔みたいに怪しく微笑むと、俺のティーシャツを脱がせてベッドの下に投げ捨てた。


「でも、俺は、友達とか彼女とか仲間とか家族とか、言葉で言い表せる関係のものしか信じられないっていうか、なんとか言葉で言い表したいっていうか………」


「そういうのこだわるのやめなよ。隼斗はここに来たら自由になればいいよ」



 彩さんの艶めかしい舌が俺の胸を這った。起き上がろうとすると、だめ、と押さえつけられる。


 くすぐったいのか気持ちいいのか、体はゆっくりと反応して、俺は彩さんの玩具にされる。


 でも、それが心地いいのは自由だから…………