───「隼斗、話がある」


 部活が終わった後の隼斗をつかまえた。

 もうすぐ試合だから練習時間は下校時間ギリギリで、顧問も気合いはいりすぎで俺たちはジャージのまま校門を追い出された。


 この格好じゃ寄り道もできないし、バラバラに散ってくバスケ部の奴らに適当に手を振る。



「ナツがそんなマジになって言ってくることは、バスケのことか、穂香のことしかないだろ?」



 隼斗は俺の考えを見透かしたかのように鼻で笑った。

 いつも俺の考えは、こいつに読まれてる。幼なじみだから、親友だから…………



 だからこそ、赦せないこともある。