────「ただいま……」 息を切らして家に帰ってきた。今夜はお母さんはいない。 だけど、家には煌々と明かりがついていたから妹が帰ってきてるんだと思って、もう一度「ただいま」と声をあげた。 「げ? おねーちゃん帰ってきた」 智香の声と知らない人がゲラゲラ笑う声が聞こえてきた。 「智香?」 リビングのドアを開けると、男の子と女の子が入り混じって床に座り、ピザやお菓子を広げている。 学校のお友だちかな? 「おー!! 智香のねーちゃん、超可愛いじゃん!!」 男の子が口笛をふく。