「何してるの?そうちゃん」 俺は慌てて先輩の右手を離した 「な、何でもネェ…」 「その方は…?」 やっぱ知らなかったんだ。 なんて言おう… 「え、えっと…」 「花沢理恵。3年です」 俺の言葉をさえぎるように先輩が言った。 「はっ、失礼しました!」 七海は慌てて何回もお辞儀をした。 先輩の方をみると最初ニコニコしていた。 でも作り笑いって事がわかった。 「彼女…なのかな?」 「は、はい!」 七海は最高の笑顔を俺達へ向ける。 付き合う前俺が大好きだった笑顔で。