教室に鞄をとりに戻ると そこには誰もいなかった。 シンッと静まり返っていて 余計悲しくなってくる。 「あれ?花沢先輩?」 「あ、近藤ちゃん」 廊下から部活の後輩が顔を覗かせている。 「何してるんですか?」 「何でもないよ!あ、そうだ。 近藤ちゃんって相太君と仲いい?」 何を思ったのか変な質問をしてしまい 口を抑えた。 「仲いいっていうか、同じクラスです! 先輩も好きなんですか?」 「“先輩も”ってやっぱモテるの?」