雨に濡れた美海の肌は、俺の手に吸い付き、とても柔らかい。 さっきみたいに、通り抜けないし。 「海斗さ…ん?」 この動揺した可愛い声も。 絶対美海、本物だ。 やっと、本物に会えたという喜びで思わず抱きついてしまう。 「…」 いつもみたいに、俺が抱きつくと美海は硬直して固まる。 でも、いつもと違うのは少し困った顔をすること。 そうだよな、今までとは状況が違う。 美海は、亜季のモノだもんな。