「海……斗さ…ん……海…斗……さん」





微かに聞こえる俺を呼ぶ、美海の声。


…はあ、等々俺、耳までおかしくなったのか。



こんな所で美海の声なんて聞こえるわけ無い。





「海斗さ……ん」





しかし、声はどんどん近付いて聞こえる。


幻聴の筈なのに、妙に鮮明でハッキリと聞こえる。




すると、さっきの女を見た道と、同じ道に金髪の少女がトボトボ歩いていた。