俺はその場で、片方の膝を立ててしゃがんだ。 「美海…俺と…」 かなり重要な時だというのに、 美海は自分の細い人差し指をトンッと俺の唇に置く。 「海斗、結婚してくれますか?」 ふふっと、イタズラに笑う美海は俺に顔を近づける。 ちょっと、調子乗りすぎだろ。 「嫌だ。」 えっ? と、かかれたような表情を浮かべる美海。 近いていた顔も、ギリギリのところで止まる。